二階堂ふみさんの発言を時系列で辿ると、彼女の結婚に対する価値観が年齢とともに大きく変化してきたことが見て取れます。
10代後半から20歳前後のメディア露出時、彼女は「20歳で結婚して、23歳で子どもを産みたいと思っていた」と率直な憧れを明かしていました。沖縄で育ち、早くから自立して東京でキャリアを築いてきた彼女にとって、若い家庭への憧憬はごく自然な感情だったといえます。
しかし、女優としてのキャリアを積み重ね、映画や社会課題に対する見識を広げるなかで、その視野は劇的な広がりを見せます。20代後半のインタビューで結婚について問われた際には、次のように心境の変化を語っています。
「結婚という形式そのものにこだわる必要はないのではないか」「お互いが自立し、リスペクトし合える関係であれば、婚姻届という紙一枚の契約や、いわゆる事実婚という形でも十分に豊か」という考え方です。法律婚という枠組みに依存せず、個人と個人の尊厳を最優先にするこのスタンスは、現代社会を生きる多くの同世代女性の共感を呼びました。
また、彼女の独身理由を語る上で欠かせないのが、保護動物との共同生活です。二階堂さんは以前から保護犬や保護猫の一時預かりや里親活動に熱心に取り組んでおり、自宅では複数の動物たちと生活を共にしています。「命を預かる責任があるからこそ、自分の時間を軽はずみに使えない」という強い覚悟を持っており、自分ひとりの生活基盤がすでに精神的・生活的に極めて高いレベルで満たされていることが、焦って婚姻関係を結ばない大きな要因となっています。