絵文字は単なるシステム上の文字コードの域をはるかに超え、グローバルなポップカルチャーの中心的記号へと昇華した。ハリウッド映画『絵文字の国のジーン』に象徴されるように、主人公ジーンが持つ「感情の複雑さ」や個性の表現は、世界中のユーザーがスマホ画面上で直面しているリアルな体験のメタファーでもある。
とりわけ日本国内において、コミュニケーションのインフラとして君臨するLINEは、OS独自の絵文字とアプリ独自のスタンプや「LINE絵文字」をハイブリッドに提供することで、プラットフォーム間の表示ずれを回避する独自の進化を遂げた。アプリ独自の絵文字セットを描画させることで、iPhoneとAndroidの仕様の違いを吸収しようというアプローチだ。
それでもなお、システム標準の絵文字が会話に混ざる瞬間、OSの差異がひょっこりと顔を出す。画像として送信されないテキストベースの絵文字は、軽快なテンポでやり取りされる日常のメッセージにおいて、予期せぬニュアンスの行き違いを生む原動力になり得るのだ。