テレビ受像機が家庭に普及していく過程で、皇室の姿を伝える民間放送の番組『皇室アルバム』は爆発的な人気を博した。その画面の中心で、ひときわ異彩を放っていたのが彼女のスタイリングだ。クリスチャン・ディオールをはじめとする海外の最新モードをいち早く取り入れ、ミニスカートや大ぶりのサングラスをさらりと着こなす姿は、まさにモード界のトップアイコンだった。
当時の報道・出版メディアは、彼女の着用したスカーフの巻き方やヘアスタイルをこぞって特集した。1970年の大阪万博ではホステス(アテンダント)のユニフォーム選考に携わり、後には高級ブティックの顧問に就任して自らビジネスの現場にも身を置いた。皇室出身の女性が実社会で働き、自らの感性で対価を得る。その先駆的なアクションは、当時の保守的なジェンダー観に鮮烈な一撃を加えた。