自家製果実酒の成否を分けるのは、果実・糖分・アルコールの厳格なバランスです。編集部が数多くの検証データから導き出した、最もバランスの取れた柚子酒の黄金比は以下の配合です。
【基本の黄金比率(4L保存瓶 1本分)】
・旬の柚子(無農薬または減農薬推奨):1kg(約8〜10個)
・氷砂糖:500g〜800g(すっきり辛口なら500g、濃厚な甘みを好むなら700〜800g)
・ベース酒(ホワイトリカー35度など):1.8L(一升)
砂糖に一般的な上白糖ではなく氷砂糖を使用する理由は、溶ける速度にあります。急激に糖分が溶けると果実の表面が浸透圧で急激に収縮し、内部のエキスが抽出されにくくなります。純度の高い氷砂糖が数週間かけてゆっくり溶けることで、果実から均一にエキスが引き出されます。
ここで見落としてはならないのが、国税庁が定める酒税法(第43条第11項)のコンプライアンスです。家庭内で果実酒を漬ける場合、使用する酒類のアルコール度数は「20度以上」でなければならず、アルコールによって再発酵が起こることを防ぐ法規制が敷かれています。度数が低い酒を使うと密造酒製造とみなされるリスクがあるだけでなく、殺菌力が不足してカビが発生する原因にもなります。失敗を防ぎ安全に楽しむためにも、度数35度のホワイトリカーまたは果実酒専用酒を選択するのが鉄則です。