生理が始まると同時にズキズキと脈打つような激痛に襲われ、生理中頭痛薬効かない理由を探して途方に暮れる女性は非常に多く存在します。普段の頭痛であれば頼りになる市販薬がなぜ月経期には歯が立たないのか、その最大の要因はエストロゲン減少に伴う脳内血管の急激な変化にあります。
排卵期に向けて分泌が高まった卵胞ホルモン(エストロゲン)は、生理の直前から生理前半にかけて急激に血中濃度が低下します。このホルモンの急降下(エストロゲンドロップ)に連動して、脳内の神経伝達物質であるセロトニンが急減し、脳の血管が拡張して三叉神経を強く刺激します。これが、医学的に月経関連偏頭痛と呼ばれる疾患です。一般的な鎮痛薬(ロキソプロフェンやイブプロフェンなど)は炎症物質を抑える働きが主であるため、血管の拡張そのものを抑える作用が弱く、結果として「ロキソニン効かない頭痛」という事態に陥ります。
さらに、経血を体外に押し出すために子宮内膜から分泌される生理活性物質プロスタグランジンも大きな生理中頭痛原因の一つです。この物質が血流に乗って全身を巡ると、血管収縮や痛み物質の増強を引き起こし、頭部への締め付け感や重だるさを助長します。ホルモン変動による血管拡張と、プロスタグランジンによる血管収縮・炎症増幅という相反する負荷が同時にかかることこそ、生理中の頭痛が重症化しやすい本質的な構図です。