長浜エリアを歩くと、「元祖長浜屋」のすぐ近隣に「元祖ラーメン長浜家(通称:家1)」が存在し、さらに中央区大手門にも「元祖ラーメン長浜家(通称:家2)」が存在することに気づきます。看板のデザインからメニュー構成、湯飲みのデザインに至るまで酷似しているため、観光客の間では「どちらが本物なのか?」という疑問が長年飛び交ってきました。
この背景には、2007年から2010年にかけて起きた店舗の立ち退き・再開発と、従業員の独立をめぐる歴史的ドラマがあります。
かつて道路拡幅工事やビルの老朽化に伴い、元祖長浜屋が一時休業や移転を余儀なくされた時期がありました。その過程で、長年現場を支えてきたベテラン従業員たちが独立し、2009年末にほど近い場所で立ち上げたのが「元祖ラーメン長浜家」です。その後、商標や屋号、味の継承をめぐって法的な争奪戦や営業差し止めを求める訴訟問題にまで発展しました。この出来事は地元メディアや愛好家の間で「ガンナガ分裂騒動」として大きく報道され、博多の食文化史に残る激動のトピックとなりました。
客観的な味とスタイルの違いについて、両店舗に通い詰めるファンの実測データや現場検証から以下の特徴が判明しています。
- 元祖長浜屋(本家):スープは軽やかであっさりしており、卓上の「やかんに入ったラーメンダレ」で各自が好みの塩分濃度に調整する設計。歴史の重みと独特の緊張感ある活気が魅力。
- 元祖ラーメン長浜家(家1・家2):元祖長浜屋に比べて初期状態のスープのコクとタレの効きがやや強く、チャーシュー(替肉)の塩気がしっかりしている傾向がある。深夜〜24時間に近い営業形態をとる時期もあり利便性で支持される。