Q1:初診でいきなり大きな大学病院の膠原病内科に行っても診てもらえますか?
A1:受診自体が完全に不可能なわけではありませんが、紹介状を持たずに特定機能病院や200床以上の大病院を受診すると、保険診療費とは別に初診時選定療養費(原則7,000円以上)の自己負担が発生します。また、完全予約制や紹介状必須としている施設も多いため、まずは近隣のかかりつけ内科や眼科、あるいはリウマチ専門医がいるクリニックを受診し、紹介状を作成してもらうルートが費用面でも時間面でも最も合理的です。
Q2:血液検査で「抗SS-A抗体陽性」と言われました。これだけで確定診断になりますか?
A2:抗SS-A抗体陽性という所見だけでは確定診断にはなりません。この抗体はシェーグレン症候群の約70%で陽性となりますが、全身性エリテマトーデス(SLE)など他の膠原病でも陽性となるほか、健康な人でも稀に陽性を示す場合があります。正式な診断には、前述のシルマー試験(涙量)やサクソンテスト(唾液量)、組織生検などの検査を組み合わせ、厚労省基準の2項目以上を満たす必要があります。
Q3:2026年現在、新しい治療法や新薬の開発状況はどうなっていますか?
A3:根本的治癒薬はまだ存在しないものの、病態の解明は長足の進歩を遂げています。過剰に活性化したB細胞やT細胞を標的とする分子標的薬(CD40/CD40Lシグナル阻害薬、BAFF阻害薬など)の国際共同治験が複数進展しており、従来の対症療法では抑えきれなかった全身の炎症や強い倦怠感に対する新たな治療選択肢として実用化に向けた検証が続いています。
Q4:家族にシェーグレン症候群の人がいる場合、遺伝する病気なのでしょうか?
A4:シェーグレン症候群は「単一の遺伝子によって100%遺伝する遺伝病」ではありません。ただし、免疫機能の調節に関わる特定の遺伝的素因(体質)が受け継がれる可能性は指摘されています。その素因にウイルス感染、女性ホルモンの変動、強い環境ストレスなどが複雑に絡み合うことで発症の引き金が引かれると考えられています。