SNSや知恵袋などのコミュニティを検証すると、「10代や20代前半なのに後頭部が薄毛になってきた」「毎朝どんなにブローしても真ん中から髪がパックリ割れて地肌が見える」という切実な悩みが数多く投稿されています。しかし、マイクロスコープによる頭皮診断を行ってみると、毛髪の本数や太さ、密度には全く異常がないケースが極めて目立ちます。これこそが、つむじ2つがハゲ・薄毛に見える原因の真実です。
特に問題となりやすいのが、頭頂部に2つの渦が左右または前後に並んで位置する「鳥居つむじ」と呼ばれる配置パターンです。神社仏閣の鳥居のように、2つの支柱(渦の中心)の間で毛髪が互いに反対方向へと引っ張り合い、境界線部分の毛髪が自然と左右に裂けてしまいます。その結果、地肌が直線状あるいは楕円状に広く露出することになり、光の反射も手伝って「頭頂部が薄くなっている」という強烈な視覚的錯覚を引き起こすわけです。
多重つむじの生え癖は、毛根が皮膚に対して生えている角度(毛流角)が急峻であるため、乾いた状態の髪にいくら上からワックスやジェルを塗りつけても修復できません。毛先の重みで割れ目を隠そうとすればするほど、重力で割れが強調されてしまうという悪循環に陥ります。薄毛治療(AGA治療薬など)に手を出す前に、まずは「自分の地肌の見え方が毛根の減少によるものなのか、それとも多重つむじの毛流衝突による構造的なものなのか」を冷静に見極める必要があります。