現在では想像しにくい読者も多いかもしれませんが、有村架純のデビュー当時の経歴において、雑誌グラビアは極めて重要なプロモーションの主戦場でした。兵庫県伊丹市から上京し、2010年にドラマ『ハガネの女』で女優デビューを飾った彼女は、まだ無名だったキャリア初期に数多くのグラビア撮影を経験しています。
特に象徴的だった媒体が、集英社の『週刊ヤングジャンプ』です。有村架純の週刊ヤングジャンプへの登場は、新人女優の登竜門としての位置づけであり、飾らない素朴な笑顔と健康的な水着姿は、グラビア愛好家や若手女優ウォッチャーの間で瞬く間に注目株となりました。派手な露出で煽るのではなく、海辺やプールサイドで無邪気に戯れる姿は、当時から「作り込まれていない自然体の可愛さ」を際立たせていました。
そして彼女のグラビア時代の集大成となったのが、2013年11月に発売された1st写真集『深呼吸』(集英社)です。沖縄と石垣島で撮影されたこの一作には、等身大の彼女が放つみずみずしい輝きが凝縮されていました。
同写真集に収められた水着カットは、決して過度なセクシーさを強調したものではなく、タイトル通り「深呼吸するように自然体の彼女を切り取る」というコンセプトに徹していました。当時を振り返るインタビューでも「等身大の自分を素直に残せた大切な作品」と語られており、現在では重版が困難な絶版状態となっていることから、古書市場やオークションサイトで定価を大きく上回るプレミアム価格で取引され続けています。