SNSや大手掲示板で定期的にトレンド入りを果たす「笠松将 綾野剛 似てる」というトピック。映画関係者やキャスティングディレクターの間でも、デビュー当時の笠松将を見て「若き日の綾野剛を彷彿とさせる逸材が現れた」と色めき立った時期があった。ネット上で流通する「そっくり比較画像」を検証すると、両者が他人の空似を超えて酷似して見える背景には、明確な3つの解剖学的共通点が存在する。
第1の理由は、切れ長の涼しげな目元と奥二重のバランスだ。2人とも黒目の露出度が絶妙で、まぶたの引き締まり方が鋭い知性と冷徹さを同時に感じさせる。いわゆる「三白眼気味の引力」を持ち、カメラを見据えた瞬間に観客を射すくめるような眼光の強さが瓜二つなのだ。
第2の理由は、高く直線的に伸びた鼻梁とシャープな鼻先である。横顔のEライン(鼻先と顎先を結ぶ直線)が美しく整っており、陰影の出方が極めて近い。舞台照明やシネマスコープの光を受けた際、鼻筋から頬にかけて落ちる影のコントラストが同一のトーンを描き出す。
そして第3の理由が、「蛇顔俳優」の頂点ともいえるミステリアスな空気感だ。単にパーツが似ているだけでなく、言葉を発する前の沈黙や、伏し目がちになった際の首の傾げ方など、所作の質感そのものがシンクロしている。バラエティ番組で見せる笑顔と、サスペンス作品で見せる狂気じみた冷酷さとの落差(ギャップ)が大きい点も、視聴者の脳内で2人を重ね合わせる大きな要因となっている。