桃現郷というワードがどのような経緯で定着したのか、そのルーツを探ると複数のカルチャーシーンの交差点に行き当たる。元ネタの発端となったのは、オルタナティブな音楽表現やデジタルアート、気鋭のクリエイターたちが主導した体験型アート&物語創出プロジェクトだ。
かつてのアニメやゲームカルチャーでは「異世界転生」や「現実逃避」が一大潮流となっていたが、近年は「現実逃避の先にある虚無感」を乗り越え、「自分たちの手で現実をユートピアへ変容させる」という価値観へのシフトが起きた。現実(リアル)を否定せず、クリエイティブやテクノロジーの力で理想の空間を現出させる試みから、「現」の字を冠した「桃現郷」が誕生したという背景が存在する。