ETC2.0への移行を検討する際、ネックとなるのが導入総額の高さです。車載器本体代金(約20,000円〜35,000円)に加え、車検証情報を暗号化して登録するETC2.0セットアップ費用(約3,000円〜4,000円)、さらに内装パネルの脱着を伴う取り付け工賃(約5,000円〜15,000円)が加算されるため、総額で30,000円から50,000円前後の初期費用が発生します。
この負担を劇的に軽減する手段として見逃せないのが、高速道路各社が定期的に実施しているETC2.0購入助成金キャンペーンです。NEXCO東日本、中日本、西日本などの道路事業者は、ETC普及率向上や渋滞緩和の目的から、対象地域で新車導入や従来型からの買い替えを行うユーザーに対し、車載器1台あたり10,000円前後の購入助成を実施する期間を設けています。
この助成金を利用すれば、従来型ETCとの価格差を実質的にほぼゼロに抑えて最新機種を導入することが可能です。買い替えを急ぐ必要がないドライバーであれば、こうしたキャンペーンの公募タイミング(例年、春や秋の行楽シーズン前後に実施される傾向があります)を狙ってカー用品店や整備工場に依頼するのが、最も合理的な自衛策となります。
【プロの結論】おすすめできる人・慎重になるべき人の判断基準
現場のコスト構造と運用データから導き出される、ETC2.0を選ぶべきかどうかの明確な判断基準は以下の通りです。
【今すぐETC2.0を選ぶべき人】
- 首都圏に在住し、圏央道や新湘南バイパスを月に1回以上利用するドライバー(割引額で初期費用の差額を容易に回収可能)
- 新車購入時に純正または対応社外カーナビを新設し、ETC2.0 カーナビ連動機能で高度な渋滞回避案内を活用したい人
- 高速道路を利用した長距離ドライブが多く、地方の道の駅を拠点に観光や休憩を計画的に楽しみたい人
- 車載器管理番号を確認した結果、現在乗っている車の車載器が「旧セキュリティ規格」であり、近い将来の買い替えが確定している人
【従来型(1.0)のままで十分・慎重になるべき人】
- 主に地方路線や都市高速のみを走り、圏央道を走る機会が年間にほぼ皆無なドライバー
- スマホのナビゲーションアプリ(GoogleマップやYahoo!カーナビ等)をメインの道路案内として利用している人(渋滞情報はスマホでリアルタイムに補完可能)
- 既存の車載器が「新セキュリティ規格対応(管理番号の先頭が1)」であり、正常に動作している人
- 近距離の通勤や週末の近場利用が中心で、高速道路の利用頻度が年に数回程度にとどまるライトユーザー