2019年5月1日、新元号「令和」の幕開けと同時に紙媒体として限定復刊を果たした『egg』は、まさにストリートの熱量を再点火させる触媒となりました。復刊号の表紙を飾ったモデルたちのビジュアルは、従来のギャルの枠組みを軽やかに飛び越えるものでした。
当時の復刊号を手掛けた編集部関係者やモデルたちのインタビュー記録を検証すると、共通して語られていたのは「ギャルとは外見の固定概念ではなく、マインドである」という強い宣言です。誌面で活躍した伊藤桃々さんやきぃりぷ(山邊歩夢)さんらは、SNS上で自らのすっぴんから完成までのプロセスを赤裸々に公開。完璧に作り込まれた偶像ではなく、「コンプレックスを努力とメイクの技術で武器に変えるプロセス」そのものを提示したことで、同世代の女子中高生から絶大な支持を獲得しました。
この時期に生まれたのが、従来のストリートギャルにストリートファッションや海外セレブのモード感をミックスしたネオギャルメイクのやり方です。ダークリップやカラーアイライナーを取り入れつつ、ベースメイクはどこまでもクリーンに保つスタイルは、原宿系と渋谷系の境界線を曖昧にし、カルチャーのクロスオーバーを急速に推し進めました。