事態を静観していられないのは政権側も同じだ。頼清徳総統をはじめとする政権幹部や台湾行政院は、若年層の労働離れと少子化の加速に対し、相次いで対策を打ち出している。公営住宅の建設加速や、若年層向けの家賃補助制度の拡充など、矢継ぎ早の政策介入が試みられてきた。
だが、現場の冷めた反応を打開するには至っていない。経済界からは「労働力の喪失が産業の競争力を削ぐ」との懸念が噴出する一方、政策の多くは対症療法に過ぎず、構造的な低賃金体質や過度な不動産投機を抑制する根本的な解決策にはなっていないとの厳しい指摘も根強い。頼清徳政権にとって、若者との意識のズレをいかに埋めるかは、今後の政権運営を左右する最大級の課題となっている。