着物を美しく保管するためには、ただ包めば良いというわけではない。正しい畳み方でシワを防ぎ、余計な空気を抜きながら折る技術が求められる。特に人間国宝である森口華弘の手がけた友禅染や、大正期の絵師・竹久夢二の情緒あふれるデザインをあしらった貴重な着物・和服ほど、繊細な取り扱いが不可欠だ。
包む際の基本は、着物の身頃と袖を丁寧に整え、たとう紙(畳紙)の紐を強く締めすぎないこと。結び目が強く当たりすぎると、長期間の保管で布地に型が残る原因になる。最新の選び方としては、薄手の安い和紙ではなく、厚手で防虫・防カビ加工が施された多層構造の和紙を選ぶのが流行だ。また、透明窓が付いているタイプなら、解かずに中身を確認できるため、余計な湿気を入れるリスクを減らせる。