外務省時代の通勤スタイルや休日のカジュアルスタイルは、今見ても全く色褪せない「タイムレスな上質さ」を湛えています。当時流行していた肩パッドの入った派手なバブルファッションとは一線を画し、雅子さまが好まれたのは上質なテーラードジャケットやベーシックなトレンチコート、そして無駄を削ぎ落としたタイトスカートでした。
スカーフをアクセントに効かせた知的なオフィスコーデや、休日に見せた白シャツにデニムという飾り気のないアメリカン・トラッドスタイルは、現代のハイブランドが掲げる「クワイエット・ラグジュアリー(控えめな高級感)」を先取りしていたと言えます。自身の体型や職責に合わせ、過剰に主張せずとも滲み出る気品を服装で表現するセンスは、当時の女性誌だけでなく現在のファッション界からも高く再評価されています。