日本の外食文化において、現存する最古のビヤホールチェーンの系譜を引くサッポロライオンの歴史は1899(明治32)年に始まります。その長い歴史の中で培われ、今なお新宿店で頑なに守られているのが名物注ぎ手によるサッポロ生ビールの一度注ぎです。
現代の一般的なビヤサーバーでは、ビールを注いだ後に上から泡を乗せる「二度注ぎ」が主流となっています。しかし、ビヤホールライオンでは専用のストレートタップを用い、勢いよくグラス内でビールを回転させながら一気に泡を作り上げます。この卓越した職人技によって、余分な炭酸ガスが適度に抜け、麦汁本来の甘みと芳醇な苦みが際立ちます。驚くほど喉ごしが軽快で、何杯でも飲み進められる極上の一杯が完成するのです。
カウンター越しに注ぎ手の無駄のない所作を眺めながら、注ぎたての冷えた大型ジョッキを傾ける体験は、単なる飲食を超えたビヤホールならではの醍醐味といえます。