『ケーキの切れない非行少年たち』が暴いた境界知能の真実と現場の闇

『ケーキの切れない非行少年たち』が暴いた境界知能の真実と現場の闇

『ケーキの切れない非行少年たち』が暴いた境界知能の真実と現場の闇の詳細解説をご紹介します。最新トレンドが満載です。

少年院などの現場では長年、「被害者の気持ちを考えさせる」「反省文を何百枚も書かせる」「厳格な規律を叩き込む」といったアプローチが主流でした。しかし宮口氏は、そもそも相手の立場を想像する認知機能が未発達な状態の青少年にいくら反省を迫っても、表面的な辻褄合わせの嘘を覚えさせるだけで再犯防止にはつながらないと指摘しました。

そこで開発されたのが、認知機能そのものを底上げする包括的トレーニングプログラム「コグトレ(Cog-Tr:Cognitive Training)」です。従来のアプローチとコグトレがもたらした視点の転換を、以下の比較データで整理します。

項目従来の矯正・生徒指導アプローチ認知機能強化トレーニング(コグトレ)編集部の見解・評価アプローチの根幹精神論・道徳教育・内省の強制(心を変えようとする)認知機能の土台作り(覚える・数える・写す・見つける・想像する)認知の器が育っていない段階での内省は、無意味な迎合を生むリスクが高い具体的な訓練手法反省文の執筆、被害者遺族の手記朗読、集団行進訓練点つなぎ、記号さがし、立体の回転把握、感情認識シートゲーム感覚で取り組めるペーパートレーニングが自尊心の回復を促す対象層の捉え方「心に歪みのある非行少年」「道徳規範を破った反逆者」「見る力・聞く力が極度に未発達な支援を必要とする当事者」少年法や司法制度の枠組みを「医学・発達科学」の観点から再定義した功績導入実績・活用領域少年院、刑務所、保護観察所が中心全国の小学校・中学校、放課後等デイサービス、一般企業研修非行防止にとどまらず、学習障害の支援や未就学児の発達支援へ普及

認知機能強化トレーニングである「コグトレ」は、1日わずか数分から始められる紙と鉛筆を用いたドリル形式の課題です。複雑に重なり合った線の中から特定の図形を探し出す「視覚探索」や、お手本のドットをつないで同じ形を作る「点つなぎ」など、脳の基礎体力を地道に鍛え上げます。土台となる認知機能が整って初めて、他者の意図を推し量る社会性(SST)や、学習を受け入れる素地が形成されるのです。

中島 亮太
著者

中島 亮太

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。