勝者だけが主役ではない。準優勝に輝いたハンジロウの圧倒的な表現力や、ノックアウトステージで強烈な存在感を示したタモンズ、モンスターエンジンなどの戦いぶりも語りぐさだ。彼らが敗退した瞬間に見せた清々しい表情や、互いの健闘を称え合う姿には、長年お笑い界の底辺と中堅を支え合ってきた戦友ならではの絆が溢れていた。
売れない時期の苦悩、家族への想い、劇場での泥臭い努力。トーナメントが進むにつれて露わになる彼らのバックボーンが、笑いに圧倒的な深みを与えていた。泥臭く生きるおじさんたちが格好いい——そんな新しい価値観が、日本中のリビングルームに提示された瞬間でもあった。