吉永啓之輔の原点は、北関東の荒々しいストリートカルチャーにあります。10代の頃は栃木県の有名暴走族「魔羅威車(まらいしゃ)」で総長を務め、数々の武勇伝とともに喧嘩に明け暮れる日々を送っていました。しかし、20代に入って本格的にブラジリアン柔術や総合格闘技(MMA)と出会ったことが、彼の人生を劇的に好転させます。
2008年に開幕した『THE OUTSIDER』において、吉永啓之輔は大会の象徴として君臨しました。長い手足を活かした鋭い打撃と、下からの関節技・三角絞めを得意とし、佐野哲也氏や黒石高大氏といった強豪たちと数々の歴史的名勝負を演じました。まさに「アウトサイダーの絶対王者」として不良たちの頂点に立ち続けたのです。
そして2015年、のちに日本の格闘技界を牽引することになる若き日の朝倉未来とタイトルマッチで激突。激しい打ち合いの末にKO負けを喫したものの、この一戦は二人の間に深い因縁と世代を超えた敬意を生む契機となりました。