深刻な対立に悩む人の中には「法的に兄弟の縁を切りたい」と望む声も少なくありません。しかし結論から言うと、日本の現行法において兄弟姉妹の法的な縁を切る制度は存在しません。
婚姻による離婚や、養子縁組の離縁とは異なり、血族関係を消滅させる手続きはないのが法的な現実です。戸籍を分ける「分籍」という手続きは可能ですが、これは単に戸籍の記載が別になるだけで、民法上の親族関係や扶養義務が消えるわけではありません。
ただし、兄弟姉妹には遺留分(法律上最低限保障される遺産取得割合)が認められていません。そのため、将来の相続トラブルを予防したい場合は、あらかじめ「兄弟に遺産を渡さない」という有効な遺言書を作成しておくことが極めて有効な対抗策となります。