これら広大な御陵の維持・管理や警備、儀式の差配を一手に引き受けているのが「宮内庁」の多摩陵墓監区事務所である。常に清掃が行き届いた参道、計算し尽くされた樹木の剪定、そして厳格な警備体制によって、過剰な観光地化を避けつつ尊厳ある環境が保たれている。
一般参拝者が立ち入れる範囲は鳥居の手前の参拝所に制限されているが、それゆえに保たれる絶対的な静寂と清潔感こそが、この場所の価値を高めている。定期的に行われるメンテナンスや警備の裏側には、皇室の伝統を守り抜く職人や職員たちの緻密な手仕事が存在しており、その静かな献身が訪問客の心を打つ。