優作の足跡を振り返るとき、テレビ界・映画界に残した足跡の巨大さに改めて驚かされる。『太陽にほえろ!』のジーパン刑事役で彗星のごとく現れ、殉職シーンでの「なんじゃこりゃあ!」という叫びは、日本のドラマ史に刻まれる伝説となった。それまでの刑事ドラマの概念を根底から覆し、破天荒で情熱的な若者像を叩きつけたのである。
その後、東映を中心に活動の場を広げ、アクション俳優としての確固たる地位を確立する。そして代表作となった『探偵物語』では、黒スーツにサングラス、ベスパに跨る工藤俊作をコミカルかつ洗練された魅力で演じ切った。ハードボイルドというジャンルを日本独特のエンターテインメントへと昇華させた功績は計り知れない。
日本映画界において、彼ほど作品ごとに全く異なる顔を見せ、スクリーンを支配した男はいなかった。『家族ゲーム』や『それから』で見せた静謐で深い演技力は、彼が単なるアクションスターにとどまらず、真の表現者へと深化していたことを物語っている。だからこそ、そのキャリアの絶頂期で途絶えた命に、誰もが深い喪失感を抱いたのだった。