Takaというボーカリストの真骨頂は、ハイトーンの快感だけではない。日本語の語感に宿る湿度と、鋭利なメッセージを同居させる歌詞の描写力にある。本作で描かれる情景は驚くほど具体的でありながら、聴く者それぞれの痛烈な記憶を呼び覚ます抽象度を保ち続けている。
何が正しくて、誰を信じるべきなのか。多感な時期に芸能の光と影を痛いほど浴びた彼だからこそ書けた言葉の数々は、大人が敷いたレールを拒絶する少年の咆哮だった。虚飾で塗り固められた世界への違和感を、誤魔化すことなく音符へと叩きつけたからこそ、時代を経てもその言葉は錆びつくことがない。