持ち家だけでなく、「賃貸住宅の無機質なプラスチックホルダーをお洒落な真鍮に変えたい」という需要が急増しています。しかし、真鍮トイレットペーパーホルダーの賃貸DIY取り付けには、退去時の原状回復トラブルを回避するための明確なルールが存在します。
壁に新たな穴を開けることは賃貸借契約上、石膏ボード補修費の請求対象になります。そこで選択すべきは、「既存ホルダーのビスピッチ(ネジ穴の間隔)と完全に合致する製品を選ぶ」あるいは「横長のスリット状ビス穴が空いたベースプレート採用モデルを選ぶ」という手法です。多くの既製プラスチックホルダー(TOTO製やLIXIL製など)は、左右のビス穴ピッチが約100mm前後に設計されています。これに適合する真鍮ホルダーを選べば、元のネジ穴をそのまま利用してドライバー1本で無加工交換が可能です。
取り外した既存ホルダーとネジは退去時まで大切に保管しておけば、原状回復義務を完璧にクリアできます。
一方、持ち家の施主支給であっても見落としてはならないのが「下地の強度」です。無垢の真鍮や二連棚付きホルダーは、製品単体で1kgを超え、ペーパーを引っ張る荷重が加わると壁面には数キロのモーメントがかかります。石膏ボード単体にボードアンカーだけで留めると、日常の使用に耐えきれず根元から壁ごと抜け落ちる事故が多発しています。背面に12mm以上の構造用合板が仕込まれているか、間柱の芯にビスが確実に打ち込める位置であるかを事前に工務店へ確認することが欠かせません。