園芸家にとって、愛育する柑橘類の葉が一夜にして丸裸にされる害虫被害は頭の痛い問題だ。特に果樹の苗木期において、食欲旺盛な終齢幼虫が数匹つくくだけで、株全体の成長が著しく阻害されることがある。だが、無暗に強力な農薬を撒くことは、庭の生態系バランスを崩すリスクもはらんでいる。
スマートな害虫対策として推奨されるのは、物理的な捕殺やネットによる防虫、そして「観察を兼ねた間引き」だ。すべてを駆除するのではなく、数匹を残して観察用に飼育箱へ移すなど、共生の道をさぐるガーデナーも増えている。害虫として排除する対象から、季節の訪れを告げる庭の居候へ。視点を少し変えるだけで、庭仕事の楽しみ方は何倍にも広がる。