「家族の中で一番ご飯をあげている母親になつかない」という現象は、愛猫家の間で非常によく見られる相談の一つです。犬の場合は給餌者をリーダーや頼れる存在として強く認識する傾向がありますが、猫の認知構造は異なります。
猫にとってご飯をくれる人は「安全な食料供給源」ではあっても、必ずしも「一緒にいて最も落ち着く相手」に直結するわけではありません。猫が心を許す基準は、お世話の量ではなく「自分のパーソナルスペースを脅かさないかどうか」です。
母親は家事全般を担うことが多く、掃除機をかけたり、洗濯物を勢いよくたたんだり、キッチンで音を立てて調理したりと、家庭内で最も活動的になりがちです。猫は予測不能な大きな動きや突発的な生活音を本能的に警戒するため、どれだけご飯をもらっていても「活発に動く人=少し警戒すべき存在」として距離を置いてしまうことがあります。