ネット上の掲示板やSNSでは、「無期雇用契約社員になったら給料が上がらなくなった」「正社員になれないまま固定化される罠がある」「いつでもクビにできる都合のいい制度だ」といったネガティブな口コミが見受けられます。これらの真相について、実務と法律の両面から検証します。
真相1:「給料が上がらない・ボーナスが出ない」は本当か?
この噂は多くの現場で現実となっています。労働契約法18条が定めているのは「契約期間を無期にする」という点のみであり、給与や賞与、退職金といった労働条件を正社員並みに引き上げる義務までは企業に課していません。就業規則に「別段の定め」がない限り、有期契約時代の時給や日給月給がそのまま維持されるため、「雇用は安定したけれど年収は据え置き」という実態が生じます。
真相2:「クビになりやすい」は完全な誤解
「契約社員のまま無期になると解雇されやすい」という噂は法的に誤りです。無期雇用に転換した労働者には、正社員と同様に労働契約法第16条(解雇権濫用法理)が適用されます。客観的に合理的な理由がなく、社会通念上相当と認められない解雇は無効となるため、有期契約社員の雇い止めと比べて解雇のハードルは劇的に高くなります。
したがって、「首を切りやすい身分」になるのではなく、むしろ「会社側から一方的に契約解除することが極めて困難な身分」になるのが法的な真実です。