能登半島地震の発生直後から、両陛下は宮内庁を通じて深い悲しみと激励のメッセージを発信されてきました。しかし、皇室の被災地入りには極めて慎重な判断が求められます。発災直後の混乱期に要人が現地入りすれば、救助活動や緊急物資の輸送ルートを阻害しかねないためです。
宮内庁の公式発表および報道記録によると、第1回目のご訪問日程は道路網の応急復命と現地の受け入れ態勢が一定程度整った2024年3月22日に設定されました。この際、羽田空港から特別機で能登空港(のと里山空港)に入り、そこから自衛隊ヘリコプターへと乗り換えて輪島市および珠洲市へと向かわれました。さらに翌月4月12日には第2弾として穴水町と能登町をご訪問。いずれも警備車両による大規模な車列が生活道路を塞ぐことを避けるため、徹底して自衛隊ヘリを活用した日帰りの行程が組まれました。
現地では馳浩知事の案内のもと、大規模な火災に見舞われた輪島朝市周辺や津波被害の爪痕が残る沿岸部を直接視察されました。両陛下は冷たい海風が吹きつけるなか、がれきの山に向かって深々と一礼され、亡くなられた方々への深い祈りを捧げられました。