医療ドラマやサスペンスで知られる福田靖が手がけたオリジナル脚本は、引き算の美学に満ちている。奇跡的な完治劇を用意するでもなく、過剰な劇的展開で煽るでもない。ただひたすらに、ありふれた家族の時間の経過を丁寧にすくい上げた。
そして、その感情の機微を増幅させたのが福山雅治による主題歌「ひとみ」だ。包み込むような低音ボイスと、父から娘へ、娘から父へと手渡されるような歌詞世界。エンディングでこの歌が流れ出した瞬間、視聴者の涙腺は確実に崩壊した。音と言葉が映像と溶け合い、ドラマ全体の品格を一段高い場所へと押し上げた。