東京の焼肉史を語る上で欠かせない白金高輪の名店「金竜山」。その創業者の娘夫妻が独立し、2018年にオープンさせたのが「赤坂らいもん」です。オープン直後から食通の間で瞬く間に話題となり、食べログアワード(The Tabelog Award)でもGoldやSilverの常連として君臨。単なる話題店にとどまらず、日本のトップレストランとして揺るぎない評価を確立しています。
この店がこれほどまでに別格視される最大の理由は、金竜山時代から培われた圧倒的な仕入れルートと、寸分の狂いもない肉のトリミング技術にあります。芝浦の食肉市場との半世紀近い信頼関係により、通常ルートではまず手に入らない最上級の和牛各部位が最良のコンディションで集結。肉の繊維を見極めた包丁の入れ方、そして門外不出とされる秘伝のモミダレ・ツケダレが、肉本来の脂の甘みと旨味を極限まで引き出します。
店内に足を踏み入れると、煙が立ち込める大衆焼肉の雰囲気とは一線を画す、凛とした空気が漂います。過度な装飾を排し、肉を焼く音と香りに集中できるミニマルな空間設計は、料理人の肉に対する並々ならぬ敬意と自信を物語っています。