順調な回復を見せる一方で、現在の環境保全・生態学業界では新たなリスクへの警鐘が鳴らされている。最大の懸念事項は、高密度の給餌場における鳥インフルエンザなどの致死的な感染症の集団感染リスクだ。ひとたび強力なウイルスが持ち込まれれば、北海道の個体群全体に甚大な被害が及ぶ恐れがある。
そのため、人間からの給餌への過度な依存から脱却し、本来の湿地生態系の中で自立して生きられる環境づくりが急務とされている。道東地域の農地や河川周辺での自然採餌地の確保、電線への衝突事故を防止するための標識設置など、生態学に基づいた多角的なアプローチが試みられている。