「そのうち乾くだろう」と軽く考えて鼻うがいが耳に入った状態を放置するのは禁物です。市販の洗浄液や自作の生理食塩水自体は清潔であっても、鼻腔内にはウイルスや雑菌が無数に存在しています。洗浄液とともにそれらの病原体が中耳へ運ばれると、深刻なトラブルへ発展しかねません。
最も警戒すべきは急性中耳炎の発症です。細菌が中耳で増殖すると、激しい拍動性の痛み、発熱、黄色い耳だれ(耳漏)などの症状が現れます。痛みが引いた後も鼓膜の奥に浸出液が溜まり続ける滲出性中耳炎へ移行すると、耳が詰まった感覚や軽度の難聴が長期化することもあります。
とりわけ小さな子どもや高齢者は耳管が太く水平に近いため、細菌が侵入しやすい傾向があります。「痛くないから大丈夫」と過信せず、違和感が続く場合は中耳炎の兆候がないか警戒を怠らないようにしましょう。