家庭で最も再現性が高く、タオルの繊維を傷めずにモラクセラ菌を根絶できるのが「50度以上のお湯で浸け置き」する酸素系漂白剤のオキシ漬けです。モラクセラ菌のタンパク質は60℃の熱で数分、55℃であれば約10分から15分で変性し、増殖能力を失う特性があります。さらに、主成分が過炭酸ナトリウムである酸素系漂白剤は、水温50℃前後で最も活性酸素の放出効率が高まり、菌の細胞膜とバイオフィルムを強力に酸化分解します。
具体的な手順は以下の通りです。まず洗面ボウルや浴槽、または洗い桶に50℃〜60℃のお湯を溜めます。給湯器の温度設定を一時的に60℃に変更するのが火傷の危険を抑えつつ湯温をキープする最も安全な方法です。お湯4〜5リットルに対し、酸素系漂白剤(粉末タイプ)を大さじ2〜3杯(約30〜45g)投入し、泡立たせながらしっかり溶かし込みます。粉末が溶け残ると効果が半減するため、ゴム手袋を着用して底までかき混ぜてください。
そこに臭いの気になるタオルを浸し、30分から最長1時間放置します。お湯が冷めないよう、桶の上にアルミホイルやバスタオルでフタをして保温性を高めると漂白・除菌パワーが持続します。ただし、2時間以上放置すると繊維が脆くなりパイル抜けの原因になるため長時間の放置は避けてください。浸け置きが終わったら、液ごと洗濯機に投入し、通常の洗剤を入れて通常コースで洗い、脱水後は風通しの良い環境ですみやかに乾燥させます。これだけで、長年蓄積したタオルの酸っぱい匂いの落とし方として完璧な仕上がりを実現できます。
もし綿100%のフェイスタオルで、より迅速に消臭を完了させたい場合は「タオルの煮沸消毒」が有効です。大きめのステンレスまたはホーロー鍋にたっぷり水を張り、タオルを入れて火にかけます。沸騰したら弱火にして5〜10分間煮洗いするだけで、熱に弱いモラクセラ菌は完全に死滅します。アルミニウム製の鍋はアルカリや酸化反応で黒ずむため、必ずステンレスかホーロー製を使用してください。