クルマバッタモドキは身近で捕まえやすく、丈夫なため飼育観察にも適しています。しかし、湿度の管理を誤ると短期間で死んでしまうため、乾燥を好む性質に合わせた飼育環境を整えるのが成功の秘訣です。
飼育に必要な基本セットは以下の通りです。
- 飼育ケース:通気性の高いプラスチックケースまたはメッシュケージ。湿気がこもらないように蓋の通気口が大きいものを選びます。
- 床材:新聞紙、キッチンペーパー、または完全に乾燥した目の細かい砂。湿った土を入れるとカビや病気の原因になるため避けます。
- 止まり木・足場:脱皮時や休息時に捕まるための小枝やネット。ツルツルしたプラスチック面だけでは足が滑り、ストレスになります。
- 餌:新鮮なエノコログサ、ススキ、カラスムギなどのイネ科植物の葉。水を入れた小さなプリンカップ等に挿して給餌しますが、バッタが水に落ちて溺れないよう脱脂綿で隙間を塞ぎます。補助食として、小鳥の餌(すり餌)や金魚のフレークフード、ウサギ用のチモシーなどを少量小皿に置くと、動物性タンパク質やミネラルを補給でき共食いを防げます。
【プロの結論】飼育に向いている人・野外観察にとどめるべき人の判断基準
バッタの飼育は簡単に見えて、日々のメンテナンスに対する向き・不向きがはっきりと分かれます。
【飼育に向いている人】
定期的に新鮮なイネ科の雑草を近所で調達できる環境にあり、フンをこまめに掃除してケース内を常にカラカラに乾いた清潔な状態に保てる人です。バッタは毎日大量のフンをするため、フンを放置するとすぐに湿気がこもり、弱ってしまいます。2〜3日に一度ペーパーを交換できるマメさがある人には最適な観察対象です。
【野外観察にとどめるべき人】
採集したあとにケースへ霧吹きで水を大量に吹きかけてしまったり、草を一度に大量に入れて何日も放置してしまったりする傾向がある人です。クルマバッタモドキにとって「多湿」は最大の天敵です。また、イネ科植物の調達が難しい都市部に住んでいる場合は、無理に持ち帰らず、公園のグラウンドなどで写真を撮影し、背中のX字模様をその場でルーペ観察して自然に帰すスタイルが推奨されます。