厚生労働省が管轄し、一般財団法人歯科医療振興財団が実施する歯科衛生士国家試験は、例年3月上旬に実施され、3月下旬に合格発表が行われます。まずは直近の客観的データから、その規模感と難易度の構造を把握しておきましょう。
近年の受験者数は年間7,000人〜7,500人前後で推移しており、合格率は一貫して90%台前半の極めて高い水準を記録しています。しかし、この数値をそのまま鵜呑みにすることは危険です。受験者を「新卒者」と「既卒者(浪人生)」に細分化して分析すると、全く異なる難易度の輪郭が浮き彫りになります。
配点は全220問(午前110問・午後110問)で構成され、マークシート方式です。合格基準は基本的に「総得点の60%以上」と定められており、医師国家試験や歯科医師国家試験のような「必修落ち」や「禁忌肢の選択による即不合格」といった制度は設けられていません。この設計そのものが、表面的な合格率の高さを支えている要因です。