日本国内における用語のややこしさは、在日コリアン社会が歩んできた歴史と切り離して考えることはできない。戦後、日本に残留した人々の外国人登録上の記号として用いられたのが「朝鮮」であった。これは特定の国家に対する忠誠を示す国籍ではなく、当時の分断前の地理的出身地を示す便宜上の行政分類にすぎない。
ここでしばしば重大な誤解が生じる。それは在日本朝鮮人総聯合会(朝鮮総連)との関わりや、「朝鮮籍」を維持する人々すべてが北朝鮮政権の支持者であるという先入観だ。実際には、大韓民国籍への変更手続きを行わない選択をした人々の中に、分断前の統一された故郷の記憶を保持したいと願う層や、複雑な親族関係から現状維持を選ぶ層も多く含まれている。ラベルとしての言葉と、個人のアイデンティティの間にある溝を理解することが重要だ。