SNSやファンのコミュニティ、現地取材を通じて蓄積された証言を精査すると、公式のフロアマップだけでは把握できない「現場のリアルな歪み」が浮き彫りになります。
特に多いのが、幕張メッセアリーナ座席表が当日会場で開示された際の落胆です。「ホールを横長に使ってくれると思っていたら縦長配置で、最後列ブロックはステージから150メートル近く離れていた」「前の座席の男性の背が高く、2時間半の公演中、推しの姿を一度も肉眼で拝めなかった」という悲痛な声は後を絶ちません。展示ホールはスタンド席がないため、身長差による視界の遮蔽が一般的な会場よりもダイレクトに影響します。
音響に関しても厳しい意見が目立ちます。会場中央から後方にかけて配置される「ディレイスピーカー(音ズレ補正用の追加スピーカー)」のチューニング精度によって体感が二極化します。取材に応じたある音響エンジニアは、「展示ホールのコンクリート床と広大な空間容積は、反響音(エコー)を制御する上で最も難易度が高い環境の一つ。PAブース付近はクリアに聴こえても、壁際や最後列では音が回ってディレイが生じやすい」と構造上の限界を証言しています。