病原体は寄生虫やウイルスだけにとどまらない。アライグマの尿を介して広がる細頭状の病原菌「レプトスピラ症」もまた、人間にとって看過できない感染症だ。汚染された土壌や水に触れた皮膚の傷口から菌が体内に入り込み、高熱や頭痛、黄疸、腎機能障害を引き起こす。台風や豪雨の後に増水した河川や浸水した家屋周辺で作業をする際、特に感染リスクが高まる。
また、住宅の天井裏に溜まった大量のフン尿は、ダニやノミの温床となるばかりか、カビや細菌を大量繁殖させる。壁紙のシミや強烈なアンモニア臭は、家屋の資産価値を損ねるだけでなく、住民の呼吸器系疾患を誘発する一因ともなっているのだ。