ネット上の掲示板やSNSでは「帰化すればすぐに日本代表のウイングやCB問題を解決できるのではないか」という安易な論調が散見されますが、ここには明確な法制上・規定上の盲点が存在します。
最大の落とし穴は、「日本国籍の取得」と「FIFA公式戦への出場資格」は全く別の独立した規定であるという点です。国際サッカー連盟(FIFA)の競技規則では、代表チーム変更および新たな代表資格取得に関して以下の条件を課しています。
- 国籍取得国に通算ではなく「18歳に達した後に5年以上継続して居住」していること。
- 他国のA代表(公式大会)での出場歴がないこと。
- 居住期間中に長期間の国外滞在(1年間のうち一定日数以上の離日)がないこと。
ブラジル国籍を離脱し日本国籍を取得する手続きには、申請書類の提出から法務大臣の決裁が下りるまで通常1年〜1年半以上の審査期間を要します。仮に2026年に申請を開始したとしても、許可が下りるのは2027年以降となるケースが一般的です。ネット上で囁かれる「今すぐ代表入り」という噂は、行政手続きのタイムラグを考慮していない非現実的な憶測と言わざるを得ません。