勝手に契約されたら?無権代理の罠と相手方が取れる4つの法的対抗策

勝手に契約されたら?無権代理の罠と相手方が取れる4つの法的対抗策

勝手に契約されたら?無権代理の罠と相手方が取れる4つの法的対抗策についての最新情報をご紹介します。

Q1:夫が妻に内緒で、妻名義の預金や不動産を勝手に担保に入れて借金しました。妻は返済義務を負いますか?
A1:原則として妻に返済義務はありません。日常家事債務(食費や光熱費など日々の生活に関するもの)を超える借金や不動産担保設定には日常家事代理権が及ばず、無権代理行為となります。妻が追認しない限り契約は無効です。ただし、妻が夫に実印と印鑑証明書を預けて放置していたなど特別な事情がある場合、表見代理が成立して責任を負わされるリスクがあるため、発覚後すぐに「追認拒絶」の意思を内容証明郵便等で債権者に伝えることが重要です。

Q2:無権代理人に対して損害賠償を請求したいのですが、契約時の相手方が「うっかり過失」で見抜けなかった場合でも請求できますか?
A2:請求できるケースがあります。原則として民法117条に基づく責任追及には相手方の「善意無過失」が必要ですが、無権代理人自身が「自分に代理権がないこと」を知りながら相手方を騙して契約していた場合(無権代理人の悪意)、相手方に過失(軽過失)があっても損害賠償請求や履行請求を行うことが法改正により認められています。

Q3:勝手に結ばれた契約を「一部だけ追認」したり、「条件を変更して追認」することはできますか?
A3:相手方の同意がない限り、無効となります。民法上、契約の一部のみの追認や、内容を変更しての追認は、相手方の承諾を得なければ効力を生じません(判例)。本人が「土地の売却には応じるが、代金支払期日は延長したい」などと勝手に条件を変えて追認することはできず、相手方が同意しない限り追認拒絶と同様に扱われます。

前田 葵
著者

前田 葵

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。