2人の出会いは慶應義塾大学法学部のキャンパスでした。石破茂氏は、図書館で本を抱えて歩く彼女の姿に一目惚れしたと、後にテレビ特番や自著のインタビューで語っています。大学時代、茂氏は司法試験の勉強に打ち込む傍ら、彼女に密かな想いを寄せていました。
卒業式を控えたある日、茂氏は意を決して「結婚を前提に付き合ってほしい」と告白します。しかし、佳子さんの返答は「結婚する気はありません」という即座の断りでした。当時の佳子さんは総合商社への就職が決まっており、自らの足でキャリアを切り拓く意思が強かったためです。
卒業後、茂氏は三井銀行(現三井住友銀行)へ、佳子さんは丸紅へと進み、連絡は途絶えていました。転機が訪れたのは1981年、茂氏の父親である元鳥取県知事・元自治大臣の石破二朗氏が急逝したときです。丸紅社員一同から届いた香典の中に「中村佳子」の名を見つけた茂氏が、お礼の電話をかけたことから運命の歯車が再び動き出しました。
再会を果たした2人は交際へと発展し、1983年9月に結婚。一度は断られながらも、互いに社会人としての経験を積んだ上で結ばれたこのエピソードは、2人の絆がいかに強固であるかを物語っています。当時の若い頃の写真を見ても、凛とした美しさと知性が際立っており、SNS上でも「才色兼備の象徴」として度々話題にのぼります。