華々しいスター街道を歩んだイメージの強い常盤貴子ですが、その20代前半は決して平坦な道ばかりではありませんでした。1991年のデビュー後、端役が続いていた彼女にとって大きな転機となったのが、1993年のドラマ『悪魔のKISS』です。
カード破産や新興宗教といった現代の闇を描いた本作で、常盤貴子は借金苦から風俗に身を落としていく女子大生役を熱演。劇中での大胆なヌードシーンや体当たりの濡れ場は当時大きな話題を呼びました。単なる清純派アイドル女優に留まらず、役柄に自らを捧げる覚悟を示したことで、業界関係者や演出家たちからその度胸と表現力を高く評価されることになります。
この作品で見せた剥き出しの感情表現が、後の『愛していると言ってくれ』や『真昼の月』などのシリアスで深みのあるドラマ出演へと直結していきました。