日本整形外科学会の腰痛診療ガイドラインなどでも明記されているのが、重篤な脊椎病変や悪性腫瘍を疑うべき「レッドフラッグサイン(危険信号)」です。以下の項目に1つでも該当する場合は、単なる腰痛症ではなく、迅速な画像診断や専門医療機関への受診が求められます。
【危険な腰痛のレッドフラッグサイン一覧】
- 発症年齢:20歳未満または55歳以上で初めて強い腰痛が出現した
- 既往歴:過去にがんの診断・治療歴がある(既往歴がある場合の再発・骨転移リスク)
- 痛みの性質:時間経過とともに悪化し続け、安静にしていても全く痛みが引かない
- 夜間痛:痛みの激しさで夜間に目が覚めてしまう
- 全身症状:原因不明の急激な体重減少(半年で5%以上など)、持続する微熱、強い倦怠感
- 神経症状:両足の急速な筋力低下、広範囲の感覚麻痺、排尿・排便障害(膀胱直腸障害)
特に膀胱直腸障害(尿が出にくい、失禁してしまう、便意がわからない)や足の麻痺を伴う場合、脊椎腫瘍やがんの骨転移によって脊髄・馬尾神経が圧迫されている緊急事態(脊髄圧迫症候群)の可能性があり、数時間〜数日以内の緊急処置が必要となります。