1980年代後半、フジテレビ系で放送された『抱きしめたい!』をはじめとする大ヒット作で一世を風靡し、トレンディドラマの女王として君臨した浅野ゆう子。抜群のスタイルと洗練された演技力で芸能界の最前線を走り続けていた彼女は、仕事に対しても極めてストイックな姿勢で知られていた。
一方、田宮五郎は昭和の演技派スター・田宮二郎の次男として生まれた。偉大な父の影を背負いながら、自らの演技を磨くために劇団や映像作品で静かにキャリアを積み重ねていた男だ。所属事務所である太田プロダクションなどを通じて演技の現場に関わる中、ふたりは運命的な出会いを果たす。派手な交友関係を好まず、演技に対してどこまでも愚直だった田宮五郎の誠実な人柄に、浅野ゆう子は深い安心感を抱くようになったという。