旅行予約大手エクスペディアが過去に実施した大規模な「世界観光客マナー調査」をはじめ、欧州のホテル支配人や現地住民を対象とした各種アンケートにおいて、「最もマナーが悪い観光客」として頻繁に名前が挙がる国が存在します。結論から言えば、観光客マナー ワーストランキングで不名誉な首位を争い続けているのは、主にイギリスと中国の2カ国です。
欧州域内のバカンス地、特にスペインのマヨルカ島やイビサ島、ギリシャのリゾート地などでホテリエや現地住民に「最悪の観光客」を尋ねると、圧倒的多数でイギリス人が挙げられます。昼夜を問わない過度な飲酒、バルコニーからの転落事故(いわゆるバルコニング)、深夜の乱闘騒ぎといった破壊的な行動が現地コミュニティを疲弊させているためです。
一方で、アジア圏や欧米の著名な美術館、世界遺産エリアにおいて「マナー世界ワースト1位」と目されやすいのが中国人観光客です。旅慣れていない団体ツアー客による唾吐き、割り込み、大声での会話、展示物への接触などがグローバルなメディアで大々的に報じられ、強固なネガティブイメージが形成されてきました。つまり、「夜の狂乱と器物破損」で嫌われるイギリスと、「日常的な公共マナーの欠如」で反感を買う中国という、異なる2つのベクトルでワースト争いが繰り広げられているのが実情です。