アプライド・マテリアルズの株価が市場で再び激しく動意づいている背景には、単なるハイテク株全般のリバウンドにとどまらない、明確なファンダメンタルズの地殻変動が存在します。最大のトリガーとなったのが、直近のAMAT決算発表におけるポジティブ・サプライズでした。
同社が発表した四半期業績では、売上高・調整後EPS(1株当たり利益)ともにコンセンサス予想をクリアしました。特に投資家の疑心暗鬼を払拭したのが、カンファレンスコールでゲイリー・ディッカーソンCEOが語った「AI向けアクセラレータの進化は、トランジスタ構造そのものの刷新を要求しており、マテリアル・エンジニアリング(材料工学)の果たす役割はかつてないほど高まっている」という力強い証言です。
半導体業界は現在、従来のFinFET構造からGAA(Gate-All-Around)構造への移行期にあり、さらに裏面電力供給ネットワーク(BSPDN)の導入が本格化しています。これらの新アーキテクチャでは、薄膜堆積(デポジション)や選択的エッチングといったアプライド・マテリアルズが絶対的なシェアを誇る製造工程数が激増します。市場関係者の間では、「最先端プロセスの進展が、そのまま同社の受注残高拡大に直結するフェーズへ突入した」との認識が急速に共有されつつあります。