「日中は鼻水程度なのに、夜10時を過ぎて布団に入ると咳の発作で横になれない」「呼吸のたびに喉が細くなった感覚がしてパニックになる」――ソーシャルメディアや医療系Q&Aコミュニティには、夜間特有の苦しみを綴る声が数多く寄せられています。当編集部が都内の呼吸器アレルギー専門クリニックに通院する患者に行った取材でも、「夜中に咳き込んで肋骨に激痛が走り、不眠のまま翌日出社する生活が続いた」という切実な実態が浮き彫りになりました。
なぜ花粉症喘息の夜間の咳対策がこれほど困難を極めるのか。そこには自律神経と生理現象の明確な理由があります。
夜間から早朝にかけては副交感神経が優位になり、気管支が自然に収縮して内径が狭くなります。さらに、寝具に付着した花粉の吸入、横臥位(仰向け)になることによる後鼻漏の気管流入、明け方の気温低下が重なることで、明け方の発作(モーニングアタック)が引き起こされます。
夜間に突然の花粉症喘息で息苦しいときの対処法として、現場の呼吸器看護師や専門医は以下の緊急アクションを推奨しています。
- 起座呼吸(きざこきゅう)をとる:横になった状態は気道が最も狭くなります。直ちに身体を起こし、クッションを抱え込んで前かがみの姿勢を取ることで、横隔膜が下がり気道が確保されます。
- 温かい白湯を少量ずつ飲む:冷水は気管支を刺激して攣縮を促します。体温に近い白湯を一口ずつ含むことで、喉の乾燥を防ぎ気道分泌物を緩めます。
- 処方された発作止め(SABA)の適切な使用:医師から処方された短時間作動型吸入β2刺激薬(メプチン、サルタノールなど)がある場合は、指示された回数を厳守して吸入します。