トマトの尻腐れは病気ではない?黒い実は食べられるか真相と最新予防策

トマトの尻腐れは病気ではない?黒い実は食べられるか真相と最新予防策

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果実の底が黒ずむ怪現象を前にすると、初心者の多くは市販の殺菌剤を散布したり、株ごと根こそぎ引き抜いて処分してしまいがちです。しかし、トマトの尻腐れ原因と理由の核心は、カビや細菌といった外部からの病原菌の侵入ではありません。真犯人は、果実が急速に細胞分裂を繰り返して肥大化する過程で起きる、局所的なカルシウム不足です。

植物の体を支える細胞同士を接着するペクチンという成分の合成には、十分なカルシウムが不可欠です。果実が急激に大きくなる肥大期、果実の最も先端に位置する「花落ち部分」は、根から最も遠い末端組織にあたります。ここに十分なカルシウムが届かないと、新しく作られる細胞膜や細胞壁を正常に維持できなくなります。その結果、先端部の細胞組織が次々と壊死(壊疽)して水分を失い、扁平にへこんで黒褐色に変色する――これが「尻腐れ症」の正体です。

感染症ではないため、隣接する株や同じ房の別の果実に直接うつる心配はありません。土壌中の病原菌を警戒して過度な農薬散布に走る必要はなく、植物生理のバランスをいかに整えるかが根本的な解決の糸口となります。

木村 陽翔
著者

木村 陽翔

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。