豚ヒレ肉とはどこの部位?ロースとの違いや柔らかく仕上げるプロの技を解説

豚ヒレ肉とはどこの部位?ロースとの違いや柔らかく仕上げるプロの技を解説

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SNSやレシピコミュニティの投稿を検証すると、「ヒレカツを作ったらパサパサの消しゴムみたいになった」「ヘルシーだからとソテーしたら硬くて家族に不評だった」といった失敗談が数多く見受けられます。なぜ、本来最も柔らかいはずのヒレ肉が硬化してしまうのでしょうか。

調理科学的な現場検証から導き出される根本原因は、「熱によるタンパク質の収縮と保水力の喪失」です。食肉のタンパク質は、約50℃からミオシンが凝固を始め、60℃〜65℃付近で適度な弾力を保ちながら殺菌が完了します。しかし、温度が68℃を超えて70℃以上に達すると、アクチンと呼ばれるタンパク質が急激に収縮変性を起こします。

脂身を多く含むロース肉であれば、溶け出した脂が筋繊維の間を潤すため多少の過加熱でもパサつきを感じにくくなります。しかし、脂質が2%未満しかないヒレ肉は、筋繊維が強く縮むとスポンジを全力で絞ったかのように内部の肉汁(水分)が外へ一気に押し出されてしまいます。その結果、残された筋繊維だけが凝縮し、噛み切れない硬い肉塊へと変貌してしまうのです。

小林 直樹
著者

小林 直樹

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。